バガン&ホイアン便り - ミャンマー・ベトナム観光 情報ブログ

ミャンマー&ベトナムにあるサラトラベルの情報発信ブログ

この13年間で29頭のイラワジイルカが死ぬ

個体数が減少しているエヤ―ワディ―川固有種のイラワジイルカ(カワゴンドウ)が、マンダレー・バモ―保護区域で13年間で29頭死んだと、保護に携わるマウンマウンレイ氏が明らかにしたと政府系新聞Global New Light of Myanmarが伝えています。

www.globalnewlightofmyanmar.com

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1984年以降両親とともに保護活動を行っている同氏は、2005年から今年にかけて29頭のイルカが死に、そのうち電気柵などに触れたことによるショック死で21頭が死亡したとしています。またその他もワナなどによるものだということです。


イラワジイルカはミャンマーやカンボジアなどメコン川流域に生息し、生息域が非常に狭い中で少ない個体数が確認されています。ミャンマー側では漁師の漁を助けて糧を得る“相利共生”の珍しい関係がみられることから注目されています。


一方、減少してはいるものの、6頭の赤ちゃんイルカが誕生したことも確認されていまして、保護区域が守られ増えていくといいなと願っています。海から遡っていったので当然かもしれませんが、昔はバガンにも群れでやってきたという話も残っていて、ネッシー伝説のように今でもローカナンダの先ででたとか、ニャウンウーの中州に現れたとか、目撃談が時々聞かれます(笑)。でも、いつかまた住みやすい水環境と、本当の意味での相利共生がうまれ、バガンにも戻ってきてくれるとうれしいですね。

 

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世界遺産の本当の意味

“長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産”が世界遺産に登録されたということです。

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五島の頭ヶ島天主堂(画像はwikiより)。のどかな美しい海とミスマッチな小さな天主堂群がすばらしいです。

私は一時期キリシタン史に凝り、上智大学の図書館に通ったりしたこともありますが、外海や五島などは過疎化が急速に進み、キリシタン(いわゆるカクレ・ハナレ)だけでなく、大浦天主堂でのカトリック復活以降の伝統や貴重な伝承も廃れていっているので、今回の世界遺産登録はそういう意味で文化を残せる機会になるのではないかと思います。

特に“ハナレ”キリシタン(明治以降カトリックの教義に戻らなかった人々)は、江戸時代からの秘匿した信仰に基づくために、自分たちの信仰を誰にももらさず、若い人たちはそれを継ぎたがらないことから消滅の危機に瀕しています。

もしかしたら本人たちははた迷惑に感じているかもしれませんが、世界遺産の本来の意義である、キリシタンたちの望む伝統文化の継承に一役買ってほしいなと思います。観光客が大挙押し寄せて、その秘匿性や大事なものを決して穢すことなく。
お願いしますよ、ユネスコさん(笑)。

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なぜかミャンマーにあるアユタヤ仏塔

ビルマ史の中で3度遷都され都があったインワ村には他では見られない面白いものがいくつかあるのですが、その1つがアユタヤ式仏塔でしょう。

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1枚目の写真は5つ並んでいて「パヤンガズ(5本の仏塔)」と呼ばれているものですが、まさしくミャンマーのものではありませんよね。
2枚目の写真のパゴダは非常に良い状態で残っていて、よく見てみましたが尖塔以外の塔の部分はオリジナルのままです。

なぜこんなものがビルマの都の中心にあるのかよく分かっていないのですが、一説によると、18世紀に泰緬戦争(ビルマ=アユタヤ戦争)でインワに連行されたタイ人大工たちが、ビルマ王の言った通りにパゴダをつくらず、自国のスタイルでつくったのだというのです。

真偽のほどはわかりませんが、本山のアユタヤではこのビルマに破壊されるなどして尖塔まできれいに残っているものはほとんどなくなっていますが、敵地のど真ん中にこうして残されているんですから不思議ですよね。
最近ではこれを知ったタイ人がよくインワを訪れるようになり、ちょっとした巡礼地になってるんだそうですよ。歴史の摩訶不思議といったところでしょうか。

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バガン遺跡の修復作業がほぼ終了

文化省考古学局バガン支局によると、2016年8月にバガン近郊で起きた地震の影響で損壊したパゴダ・寺院の修復が80%近く完了したと、一般紙イラワジ紙が伝えています。

「第1段階として緊急の措置を講じた。その次に修復を行い、いまや80%は完了した。そして今後引き続き耐震工事を行うことになる」と考古学局のアウンアウンチョー氏は述べています。

www.irrawaddy.com

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現在ユネスコの技術支援を受けながら行われている修復ですが、各所でバガン伝統の竹組みを用いた工事作業は独特で、観光客からも好評でした。

関係者から聞いたところでは、ユネスコは当初どのような修復工程がふさわしいか検討していたところ、バガンの方では昔ながらの工法ですいすいと竹組みを組んでしまい、ユネスコの担当者が「へえ、これでやれてしまうのか」と感心して、そのまま伝統修復作業がはじまったということです。

また、2016年に被害を受けたパゴダの多くが軍政時代などに過度に修復を繰り返した箇所であったため、ユネスコの支援を受けた考古学局ではオリジナルでないものはこの際取ってしまうという方針で、尖塔部のないパゴダが増えました(これが本来長く続いたバガンの姿なわけですが)。

私個人として思うのは、実のところストゥーパの尖塔部というものは、特にピュー族やモン族の影響を受けたバガン王朝時代からタイのものは、無理のある形をしていて、尖塔の美しいスコータイ遺跡なども良く見ると尖塔がやはり欠けていてあとから修復した痕跡のあるものがほとんどなのです。

ですので、地震のあるところでは当然倒壊してしまい、それを地元の人は悲しんで修復、また壊れて修復ということを繰り返してきましたが、それが功徳になると信じられているので、バガンでも頭のないパゴダに納得がいかない人は多いです。
世界遺産登録まで間近となったバガンですが、ただの商業価値をおく遺産登録ではなく、真の意味で恒久的な価値のあるものと評価されてほしいですね。

まもなくゴールデンウィークです。
今年はフライトの欠航や時刻変更がまた増えていますので、ご旅行予定の方はご注意ください。

 

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2019年までにバガン空港で中型機の発着が可能に

こんにちは。
これまでにも何度か触れたように、バガン・ニャウンウー空港の国際線乗り入れについて具体的な記事が出ましたのでご紹介したいと思います。

Bagan Airport to Be Ready for Larger Aircraft by 2019

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アジアの観光メディアASEAN.TRAVELでは、2019年までにバガン空港で中型機のジェット機材の発着が可能になるだろうとしています。またそのために、現在不足している点として、給油設備や適切な全天候型発着システムや入国審査体制の不備を具体的に指摘しています。

また日本の支援によって2019年までには滑走路の拡張工事が実施されるとしています。
そして、コートーンとガパリ(サンドウェー)、ヘーホー、マグウェイ、パゴックの5空港で拡張工事が施され、このうちヘーホー、マグウェイ、パゴックの3つは中国の一帯一路構想の一環として行われると伝えています。

さて、バガン空港拡張については私が聞いてきたことと一致していますが、この記事では以前取沙汰されたカンボジア・シェムリアップ路線は頓挫していることが述べられています。需要がたいしてないという理由ですが、国際線就航と同時にやるとするとリスクが大きいかもしれませんね。やはりバンコクということになるのでしょうか。またそうなるとしても、コードシェア便が組めないミャンマーのエアラインはバンコクエアやエアアジアには歯が立たないでしょう。

バガン空港が国際空港になるのは間違いないと思われますが、隣りのパゴック空港が日本ではなく中国の支援でというのはいやな感じですね(笑)。JALUXさん、なんでやらないんですか、とかいって(笑)。

いずれにしても2019年後半にバガンが世界遺産に登録される見通しだということですので、ここに照準を合わせているのは確かでしょう。2020年の正月に来られる方は、行程の組み方をよく練る必要があると思います。

 

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ボラカイ島の6ヶ月間の閉鎖が決定

ロドリゴ=ドゥテルテ・フィリピン大統領は4月26日からボラカイ島を半年間閉鎖することを決定したと、昨日大統領報道官が発表しました。
ABS-CBNが伝えたところによると、報道官ハリー・ロケ氏は、ボラカイ島は環境汚染対策などを講じるため6ヶ月間全島閉鎖されるということです。

news.abs-cbn.com

f:id:saratravel:20180405112013j:plain2011年に1回だけ訪れたとき



すごいですね。閉鎖はほぼ決まっていたようで、ボラカイ島への入口となる空港はカティクラン空港隣接するパナイ島のカリボ空港がありますが、先月からカリボ空港への国際線が運航を取りやめているなどという情報が入っていました。
期間がどうなるかということでしたが、半年ということでやはり賛否両論あるでしょうが、ドゥテルテ大統領でないとできなかったことなのではないかと思います。

私はサステイナブル・ツーリズム(持続可能な観光)という観点からしたらしごく当然のことだと思います。どんなビジネスも栄華盛衰があり、良いときもあれば悪いときもあるでしょう。ただ、観光資源は守ろうという意思を持って実行していかないとなくなってしまうというのは、歴史が証明しています。今回フィリピン観光業や経済界から強い反発があったようですが、崇高な“きれいごと”を遂行することがどれだけ難しいかよくわかりましたね。

ただ、観光というのはもともと外的要因に大きく左右される側面を持ちますし、古くなったホテルを全館リノベーションするというのだって、営業中であれば経営陣の決断たるやよほどのことでしょう。しかもその間の従業員をどうするかというのは大きな問題となります。ヤンゴンのストランドホテルはリノベーションして長期間閉鎖しましたが、従業員の雇用は継続していましたので、「金があるとこは違うなあ」と思ったものですが(笑)、普通はできませんよね。そういう意味では今回の6ヶ月間というのは検討の上に検討を重ねたぎりぎりの期間だったといっていいでしょう。

そして、今回の大きな決断によって、6ヶ月間の閉鎖で、ボラカイ島の環境とその観光資源としての価値が何百年も伸びたのだとすると、今回の一件は後世から大いに賞賛されるべきことなのではないでしょうか。

ちなみに、タイのピピ島でも閉鎖になるようですが、こちらはたいしてニュースにならないのはいったいなぜでしょうか(笑)。どちらも同じ美しいビーチと島で、どちらが重要だということはないと思いますが、サステイナブル・ツーリズムっていうのは。


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7月からバンコクエアのマンダレー線が1日2便に

こんにちは。
JALなど多くの航空会社とコードシェアを組むバンコクエアウェイズですが、2018年7月よりバンコク⇔マンダレー線を1日2便(週4日)に増便すると発表しています。

www.bangkokair.com

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【バンコク⇔マンダレー線時刻】

**JUL PG709 BKK-MDL 1155/1320 (A320/毎日)
**JUL PG713 BKK-MDL 1700/1825 (A319/月・水・金・日)

**JUL PG710 MDL-BKK 1405/1630 (A320/毎日)
**JUL PG714 MDL-BKK 1910/2135 (A319/月・水・金・日)
※エコノミークラスのみでの運航

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これを見ますと、夕方便が増便となったために午後2便になったということになります。このフライトを使いますと、バンコクからマンダレーに着くのは夜ですので同日乗継ぎはできませんね。

たとえば日本から来られる方ですと、バンコク乗継ぎでマンダレーまで入って1泊し、翌朝から移動するという効率の良い行程が組めるとは思います。

ちなみに、バンコクエアのミャンマー路線は、バンコク発がヤンゴン・マンダレー・ネピドーに、チェンマイ発がヤンゴン・マンダレーにそれぞれ就航しています。

またバンコクエアウェイズは、オープンジョー(行き:バンコク→マンダレー/戻り:ヤンゴン→バンコクなど)でも料金があまり変わりませんので、そういった使い方ができると便利かもしれません。

ご旅行予定の方はどうぞお気をつけてご旅行されてください。

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