バガン&ホイアン便り - ミャンマー・ベトナム観光 情報ブログ

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アゴダとトリップアドバイザーの問題点

こんにちは。

今回はちょっとアジアのホテル予約について疑問に思うことがあるので、書いてみたいと思います。

まず、アゴダとトリップアドバイザーが普及した結果、多くの人の宿泊記や意見を同時に見ることができるようになり、また海外旅行の宿泊予約に革命をもたらしたと言えると思います。

ただその一方で、利用者の求める価格帯も影響しているのか、「高級ホテルがどれだか分からなくなった」という現象が起こっていると思います(そういえば、じゃらんが出たときも、どれが民宿でどれが旅館なのか分からなくなりましたね)。
なぜなら第一に、これらのサイトではもっとも重要視されるポイントはレビューの評価になっていて、星換算もやや甘くつけられています。アゴダなどは最近、”★★★★としてふさわしいと思うか?”などという質問ができて、結局宿泊客の採点によって決める絶対評価にしてしまっています。
宿泊する人は観光地であれば観光客なので、同じ場所をいくつも泊まり歩く人は少ないです。私は職業柄1週間滞在しても2泊と同じホテルには泊まりませんが、そうでもしなければ比較ができないからです。

そしてレビュー評価は数が増えるほどだいたい似たような評価になるのは当然で、新しいホテルは9近くまで上がって、その後次第に落ち着いて7.7~8.5くらいで止まるのが普通です。
また、欧米の評価は日本人のそれとまったく異なり、アジア旅行の期待値が全然違うのでかなりの高評価になります。
それによって、規模が小さめなバジェットホテルが(汚くなければ)ポイントが高くなり、宿泊客数の多い高級ホテルの評価がやや落ちる傾向になるわけです。

もともと予算が30ドルでヤンゴンに泊まるのと、120ドルでバンコクに泊まるのでは求めるものが違いますし、それをいっしょくたにして、そのホテルに泊まった人だけが延々評価するというのが間違いだと思います。

そして、東南アジア諸国特有の問題、たとえば国民気質とサービスの意識、水道や水質の問題からくる水まわりの悪さ、観光客の急増でメンテナンスが追いつかない、容赦のない引き抜きあいで人材が確保できない…など、表に出ない難しさがほぼどこにでもあると言っても過言ではありません。

そうなると分が悪いのは安定した質の高いサービスを提供するのが難しい高級ホテルで、多少古くて、スタッフが繁忙期でくたびれてしまうともう、「5つ星のくせにあいそ悪い。もう絶対泊まらない!」となるわけです。一方安いバジェットホテルは室数も少なく放任されていれば笑顔のひとつも出るわけです(笑)。バガンのホテルのフロントも、村人の接客が良いという人もいれば、仕事やる気ないなという人もいまして、人の見方は千差万別です。

バガンで、こういうゲストハウスがありました。
最初:ティリサンダー(アゴダ評価悪い)

マネージメントが外国人になる。評価が悪いうえにまだ業務の準備ができていないので名前を変える

2番目:AT BAGAN

準備が整ったので、また名前を変える

現在:×××(伏せておきます)

現在は評価9.0とかだと思います。うまいなと思いましたね。
要は、アゴダはゲストハウスやバジェットハウスにもっとも集客が期待できる宣伝媒体だということです。
逆に大型ホテルなどは営業が「アゴダを使っていてものすごい稼働率が高くなったけど、実際利益が出てるのかどうか分からない」とぼやいてました(笑)。

またバガンのホテルでの悪影響は、オンライン予約や、そもそもパソコン自体ほとんど扱えない地元の人たちがアゴダのお客さんのチェックインをやるもので、”宿泊客の名前や人数、部屋タイプなどを当日まで把握できていない”というとんでもない事態になっているのです。
これはツアーオペレーターの私からするとひどい話で、アゴダのレビューなどでも「メールで何度も車の手配をしてくれるよう送ったのに返事がなかった」というクレームを見ますし、そういうお客さんがいっぱいいました。

シェムリアップにある日本人スタッフが複数いるホテルでは、アゴダの予約のお客さんも含め、日本人の予約はすべてチェックしていると言っていました。これはすごい仕事量だと思いますが、さすがと思ってしまいます。
以前フィリピンの日系ホテルで日本人ディレクターがひとりで全予約チェックをやっていて、すごいなと思ったものですが、そのぐらいやる位の意気込みはほしいですよね。

アゴダの評価が多少悪くても、天井の高さや空間の使い方、バスルームへのこだわり、朝食の豊富さや椅子のガタガタを気づかないように補修するメンテナンスなど、(接客以外の)細かい気配りももう少し見てほしいような気がします。

最後に、トリップアドバイザーはどう考えてもオープンしたばかりでチェックアウトしたお客さんよりもレビューしている人の数の方が多い!ということが多々見受けられます。また以前ずいぶん前ですが、小さなリゾートホテルを経営する方から、「トリップアドバイザーも多少お金かければポイント上げられます」というのを聞いたことがありますので、まああるんでしょうね、どっちも商売でやってるんですからね(笑)

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