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~バガン便り~

バガンに本社がある旅行屋のブログ

地元への還元とは?

こんにちは。
JHCアンコールツアーの山本宗夫会長という方がいらっしゃいます。
カンボジア・シェムリアップで行われるこの人の誕生日会にはものすごい数のカンボジア人が参加したりするのですが、日本語を無料で学ばせてなおかつ日本に招聘し、(本当の意味での)研修を実施し体験させ、カンボジアへ送り返すなどということをずっとやっているすごい人です。アンコール遺跡観光の草莽期にカンボジアに会社を興した先駆者ですが、観光で会社が潤うと地元の若者に投資するなど地元への還元を重視し、それらはいまやシェムリアップの大きなホテルになったりしているのだそうです。
(私のような零細も含めて)海外に進出しようとするすべての事業体が見習うべき伝説の人といえますね。
ここから本文です。スミマセン…。

 

ヤンゴンプレス2月号掲載
バガン通信「地元への還元とは」

 

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バガンは2年ほど前から日本人にもよく知られた観光地となり、旅行客が急増しました。

バガンに限らずミャンマーの田舎では、元来つつましい生活を送ることをよしとする文化があるため、利益追求が目的となる“ビジネスをする“という行為はどちらかというと功徳にならないことなのかもしれません。観光地として発展が見込めても、商売をしているのは地主かヤンゴンなどのビジネスマンか、多少商才のある村のごく少数の人だけという気がします。

ですので、バガンの多くの人は相変わらずつつましい生活を送っているわけです。そうしてる間にこの地は大きな事業体や外国人にとって恰好の投資のターゲットになり、大きな波に飲み込まれてしまいます。バガンの人々にはそんな真似はできないし、それ以前にやろうとも思っていません。
ただ、今まで通りに仏の教えに基づいた信仰深い暮らしを守るだけです。

ところがその大きな波はそれさえも許してくれません。大家からある日突然、この土地は既に大きな外国のホテルグループに売却したから立ち退くように言われてしまいます。

困り果てた家族は、仕方なく近所に借家を探しますが、数年前から続く地価の高騰で、誰かに買われたままの土地はたくさんあるものの、自分たちに払える家賃の借家などなくなっていました。ローカルの商店には観光客が買い物に訪れるようになり、多少高くても買ってくれることに気づいた店主が増え、それにつれて物価が上がっていきました。英語などの外国語を話せるとそれだけでガイドになれるので、若い人たちの多くがガイドを目指すようになりました。その結果以前は助け合って暮らしていたこの村に貧富の差が生まれていきました。

追い出された家族にとっては、仏を拝む場所さえなくなったような心境になるのでした。

この話は実際に他国の観光地で起きてきた事実です。バガンの地価も高騰を続けています。私たち外国人にできることは、今まで繰り返し見てきた観光地化による弊害をなるべく食い止め、貴重な観光資源が「負の遺産」とならぬよう、地元の人達のことを最大限に考慮しながら発展を後押しすることではないでしょうか?

バガンは本来バガンの人たちの土地です。いつまでも人々が変わることなく仏を拝むことができるよう、我々はバガンの文化や伝統を尊重しながらパゴダを眺めていきたいものです。

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