~バガン便り~

バガンにあるサラトラベルの情報発信ブログ

世界遺産・タイエーキッタヤー遺跡

バガンの前時代にあたるピュー王朝の遺跡がミャンマー初の世界遺産に登録されましたが、そのうちもっとも観光向きのピイのタイエーキッタヤー遺跡(スリクシェトラ)をご紹介します。

 

まず、バガンと気候が異なり、雨季になると遺跡がどろどろになりますので、観光時期は11月~5月までに限定されます。4月~5月までは暑くなりますので、それまでが相応しいかもしれません。

 

場所はヤンゴンから車で約5時間、専用車で行くなら朝7時にはヤンゴンを出ないと途中渋滞にあいます。早めに出ればお昼前に眼鏡パゴダのあるシュエミエーマンパヤーに着き、昼食を食べてホテルをチェックインして、午後タイエーキッタヤー観光という理想的な行程が組めます。

 

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タイエーキッタヤー遺跡は、ピイの市内から30分ほどの距離にある城壁の残る遺跡です。バガンに比べるとパゴダの数がごく少ないのですが巨大なパゴダがいくつも現存していてインパクトがあり、なかなか見ごたえがあります。

 

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この遺跡は主にピュー時代後期のパゴダが残り、バガン時代の前にどのような国家があったのかロマンをかきたてます。

 

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まず世界遺産のモニュメントからしばらく先にあるぽつんとたたずむパゴダがパヤーマーパヤーです。4~7世紀のピュー時代中期に建てられたパゴダですが、形がいびつで味があります。

 

近づいてみると…

 

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かなり大きいです。

 

このパゴダはタイエーキッタヤーの中でも古い部類に入り、考古学的に貴重な史跡だといえるでしょう。

 

城壁の中ほどには考古学博物館(5000チャット)がありますが、遺跡の規模を考えると展示物は貴重なものばかりで必見です。

 

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このストゥーパのレリーフなどは本当に貴重です。同じようなものをボロブドゥール寺院の彫刻の中で見たことがありましたが、それもやはり8世紀ですからね。ボロブドゥールとの距離を考えると、とても同時代に影響し合ったとは思えませんが、柳田國男の「蝸牛考」と同じで、仏教の伝播も同じように広がっていったのかもしれません。

 

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尖塔部が宇宙的な発想をしていてすごく興味深いです。

 

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こちらはヒンドゥーの影響か後の上座部とは大きく異なるのが見てとれます。

 

 

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タイエーキッタヤーで思うのは、この尖塔部分が信仰の象徴だったのだろうということです。いろんな場面で出てきますので重要だったのでしょうね。

 

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先史的な出土品ばかりかと思うと、精緻な彫刻も出てきます。そういえばピュー王朝は後のバガン時代にはないピュー・コインという銀貨を使用していて、なぜかインドシナ半島全域で発見されていることから、一つの謎とされていますね。

 

 

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愛嬌のあるロケットパゴダです。こう見ると、スリランカのパゴダに多くみられる四角い厨子がほとんどなく、王家がインド系だと言われている通り、東南インドの影響が強いのかもしれません。

 

 

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ヒンドゥーの影響と思われる展示物と仏教(特に大乗)のものとが融合していたような感じです。仏教用語はなぜか上座部のパーリ語だというのですから余計なんだかわかりません。

 

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この台座はなんとなく古クメール遺跡のサンボー・プレイクックでも見たような気がするのですが、7~9世紀頃はこのピュー王朝とサンボーの真臘国の時代。中国の記録には両国の交流が盛んだったと記されていて、インド~ピュー~古クメールという文化交流は、いま知られている以上に深いつながりがあったのだと思います。

 

 

 

考古学博物館を出て、南側の城壁の外側にパゴダなどが集まっています。そこまで牛車に乗ることができます。これはどこでも行ってくれますが、スピードが遅いので30分ぐらいまでにしないと飽きると思います。そのほかはバイクタクシーか車でしか移動できないのではないでしょうか。

 

 

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途中に通るパヤタウンパヤーは、地球の歩き方に取り上げられていませんが、とても貴重です。

 

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なにかと言いますと、上に乗っている小塔です。バガンのものは去年の地震のときのレポートに書いた通り、尖塔部分がこれまで何度も修復されてきたために、オリジナルがどんな形なのか分からなくなっているものがほとんどです。

 

 

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ところが、ピイ一帯は地震が少なかったのか、尖塔部分がよく残っています。たとえばスコータイ遺跡なども尖塔が鋭利な形をしているために修復されている後がくっきり残っていますし、このように先端までほぼ完全に残っているというのはすごいと思います。

 

 

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東京文化財研究所とかぜひ調査してほしいですね。って、だいぶまたマニアック路線に入ってきてしまったので、この辺でやめときます(笑)。

 

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のどかな風景が続きます。同じように馬車でまわれるマンダレー近郊のインワ村に似た感じですが、インワほど景色が豊かではありません。

 

メインのボーボージーが見えてきます。

 

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タイエーキッタヤー遺跡の中心的存在のボーボージー・パヤーです。46mもの高さがあり、バガンの巨大寺院群へと続くミャンマーのパゴダ巨大化のさきがけと言えるかもしれません。

 

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近くに行くとその大きさがよく分かりますが、よくぞ地震で倒れなかったなと感心してしまいます。

 

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ボーボージーの周辺にはいくつかのパゴダや寺院があり、見どころがいくつかあります。

 

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このように、ピュー遺跡がバガン遺跡に与えた影響が強いことを示したパゴダもあって、バガンとタイエーキッタヤーの両方を見ることで歴史の魅力を再認識できます。

 

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ビルマ語が文字として出てくるのがバガン王朝からとされていますが、それを19世紀の西洋人が勝手にビルマ=チベット語族/モン=クメール語族と分類したために、ビルマ族は北から突如やってきたことになっていますが、このパゴダを見れば、バガンの起源がどこにあったのかという一端が見えるのではないでしょうか。

 

 

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レミャッナー寺院の中には7世紀前後の彫刻も残されていますが、これもやはりストゥーパが両脇に鎮座しています。

 

 

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面白いのは、タイエーキッタヤーではパゴダの多くが城壁の外にあります。これはもしかすると王城を守護するという意味があったのかもしれませんね。巨大なパゴダ群に守られる王宮という風景を想像するのも一興です。

 

さて、市内に戻る途中にパヤージーパヤーがあります。これも他のパゴダと似た形をしていますが市街地にあるのがおもしろいところです。

 

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タイエーキッタヤー観光が終わったら、夕日を見にシュエサンドーパヤーに行きましょう。

 

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バガンのシュエサンドーパヤーと同じ名前のパゴダですが、形は異なります。現在ではミャンマー三大パゴダのひとつにも数えられていて、非常に重要な寺院でもありますし、熱心な信者の参拝地になっています。

 

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ピイはマンダレー~バガンを下った要衝にあり、川沿いの景色も人気です。ミャンマーの主要観光地がほとんどすべて水辺にあるというのが良いですね。

 

 

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ピイは静かで昔ながらの雰囲気を残す地方都市です。ヤンゴンとバガンの中間(ややヤンゴンより)にあって周遊するには少し不便ですが、時間があったら是非とも訪れたい場所のひとつです。

 

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ちなみにバックパッカーの間で超有名人の上村先生ですが、現役ばりばりで旅人に優しい方です。旅の途中で日本食が食べたくなったら寄りたいところですね。

 

のどかな懐かしい街にある、どでかい仏塔群たち。

バガンの壮大な景色とはまた違った存在感を放つパゴダも、また後味の良い余韻と残像を残してくれます。遺跡好きにはマストビジットですね。

 

 

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