ランナー朝のこと
タイ・チェンマイに13世紀興った王朝にランナー王朝があります。
16世紀にビルマに併合されますが、その間スコータイやアユタヤとは異なる文化圏をつくり、仏教保護に努め繁栄をきわめました。
バガン王朝時代に描かれたビルマ語の石碑がチェンマイで出土していることからも、この地は11世紀バガンの一部でした。ランナー朝が勃興した時期もバガンが滅亡したのと同時期ですので、それを機に独立したと考えられます。
いまではミャンマーとタイの国境と民族の違いから研究自体が別になされていますが、多重層のパゴダといい、ビルマ文字と瓜ふたつのランナー文字といい(実際音韻はほぼ一致しています)、突然滅んだバガン王朝の僧侶たちの行きついた先はランナー朝だったのかもしれないなと、またひとつロマンを感じさせる場所です。
ちなみに、バガンからチェンマイに行くのは、ヤンゴンに行くのとほぼ同じ距離ですから、当然といったら当然かもしれませんね。