バガン&ホイアン便り - ミャンマー・ベトナム観光 情報ブログ

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政府は遺跡保護区域内のホテルを移転する計画

こんにちは。

時々この噂が流れてきていましたが、今回のニュースで現在進行中であることがはっきりしました。

 

www.irrawaddy.com

 

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ミャンマー政府は15年以内にバガン遺跡保護区域(オールドバガンなど)にあるホテルを新ホテルゾーンに移転させる計画を持っているというものです。

以前から明らかにされているものですが、ホテルサイドが猛反発、裁判になったら確実に勝訴するなどと強気な発言を繰り返しています。

今回のニュースでもその難しさが出ていますが、私個人としては遺跡の真ん中にホテルがあること自体がおかしなことで、世界遺産を目指すのであればパゴダしかない世界という方が景観が美しいのは当然です。

ただ、前軍事政権時に得た半永久的な既得権益を手放すとは思えず、逆に軍政時代にあったような強制排除でもしない限り、更地には戻せないのではないかというのは周知のとおりです。ちなみにこのホテルの中には日系ホテルのティリピセヤも含まれてますね(笑)。

余談になりますが、ミャンマーのホテルというのは非常に高飛車で、代理店である私の会社のような旅行会社はどこでも辛酸をなめさせられた経験があります。この辺も軍事政権の残した置き土産であり、サービス向上がなかなか進まない要因ともいえるでしょう。

さて、このオールドバガンホテル移転計画ですが、ユネスコはというと「移転する前に移転先である新ホテルゾーンのインフラ整備が重要」と述べていますが、このホテルゾーンというのがまた辺鄙なところにあります。実はここには数軒のホテルが既に建っているのですが、周囲には何もないので閑古鳥がないています。

私も以前から、バガンからこのホテルゾーンにシャトルバスを走らせ、街道沿いには優遇措置を講じて土産物店やレストランを誘致し、双方にとってメリットがなければ誰も泊まらないし、ホテルを建てないだろうと思っていました。

本来はこの辺の計画は、例のJICAのバガン観光パイロットモデル構築プロジェクトでやるべきことだったのですが、残念ながら何の成果も残せずに3年過ぎてしまいましたね。進行中の移転計画についても、政府サイドとホテルが真っ向から睨みあっていますので、妥協点を探らないとどうしようもない気がいたします。

ついでながら、この記事に出てくるU KHIN MAUNG NUとは私の会社の半専属ガイドのような存在のマウンさんです(笑)。ミャンマーに5人しかいないシニアガイドの1人なのですが、生き字引(失礼)というかバガンのご意見番で、周囲が言えない正論をはっきり言うので、最近では重要なミーティングには大臣らに呼ばれてしまうのでガイドどころではなくなってきました(笑)。まあともかく、こういうバガンの良心の人々によってバガンが良くなっていくことを心から願っています。

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