東南アジアの獅子像を集めてみた
東アジアに多くある獅子ですが、東南アジアにも多く存在します。
紀元前につくられたとされるアショーカの獅子柱頭が現存していますので、仏教施設にある獅子像がインドから伝わったことは確かでしょうが、各国で少しずつ異なっているのが面白いです。
バガンの古写真に残る獅子はいつつくられたものかは分かりません。比較的新しいものだと思います。
ヤンゴンのガタジーパゴダです。
チャウセー・タモテシンピンシュエグジーにある11世紀の獅子です。
インドネシア・プランバナン寺院にあるもの。魑魅魍魎のたぐいですねこれは。。
一方すぐ近くにあるボロブドゥールの獅子はきわめてまとも
ルアンパバーンの獅子はややユーモラスでかわいいです
シンハの本場タイですが、古いシンハは少ないです。アユタヤにはあります。
スリランカ・ポロンナルワ遺跡の獅子です。こうやってみるとボロブドゥールのものに似てます。
こちらはスリランカ・ヤーパフワ遺跡の獅子。尻尾がくりんとなっていてかわいい
カンボジア・プレアビヒアの獅子像。長い階段を見下ろしています。
これもカンボジア・サンボープレイクックのもの。非常に立派です。
以上です。
こうやって見ますと、実は昔の上座部仏教には寺院守護としての獅子像は少なく、逆にサンボープレイクック(大乗)、ボロブドゥール(大乗)、プランバナン(ヒンドゥー)と大乗仏教やヒンドゥー教で発展してきたように思えます。特に最後のサンボーのものはすごく立派でリアリティがあり、ライオンの姿がはっきりしていますのでインドから直接伝わったのかもしれません。
また、プランバナン寺院の理解不能なやつ(笑)以外は、各国とも可愛くデフォルメされているものが多いので、昔の方がシンハは身近な存在だったのかもしれませんね。