バガン&ホイアン便り - ミャンマー・ベトナム観光 情報ブログ

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バガンでは保安体制の強化が喫緊の課題

「ユネスコ・ヤンゴン事務所が、バガン遺跡の保安上急務となっている防犯用フェンスや道路の舗装などの課題を伝えてきている」と、6月12日バガン考古学博物館で開催された会議において、宗教・文化大臣のトゥラ・アウン・コ氏が明らかにしたとイレブンミャンマー紙が伝えています。

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elevenmyanmar.com

また同氏は、宗教・文化省はユネスコのレポートを精査中であるとし、さらに現地の報告として、新規の建設が禁止されているバガン遺跡内で重機などを使用した土木工事や拡張工事が行われていることを指摘しました。

これは、少し前でいえばヒルトンホテルになるはずだったティンガハグループによる大規模な開発工事(その後停止)や、オールドバガンにある高級ホテル敷地内での拡張工事、さらには市民所有地を無断で開発して係争中となっているミャンマートレジャーホテルあたりのことを指していると思われます。

昨年バガンが世界遺産になった際に、ユネスコは条件付きとして、オールドバガンのホテルの移転を課題として挙げていましたが、これが世界遺産登録解除の理由になりかねないということでしょう。

また記事では、先だってお伝えしたパゴダでの盗難事件とローカテイパン祠堂のぼやについても触れられており、政府がこのような不法侵入行為などを防止する対策を講じなければ、バガンは危険な遺跡ということになるという現地ガイドの言葉を伝えています。

今回の問題ではバガンの人々は相当怒っていまして、問題が噴出した形になりましたし、これを機に一気に防犯体制の強化が進みそうです。私は以前から違法ガイドが観光客に近づき登ってはいけないパゴダに案内し夕日を見せてチップをもらっていることが常態化していたのでやめさせたいと思っていましたが、この辺も改善されると思います。

これは内情としては、バガンのツーリストポリスが外国人観光客に文句を言われると対処できないために「事なかれ主義」に陥り、まったく役に立たないという事実があったのですが、皮肉なことにバガンの人々の強い怒りでようやく変わりそうです。


ついでですが、ミャンマーでは旅行会社の多くが繁忙期などガイドが取りにくい時期にライセンス不所持のガイドに観光ガイディングをさせる行為が続いていて苦々しく思っていましたが、ヤンゴンの旅行会社さんもこれを読んでいたら、良い機会ですのでやめましょうね。
※日本人で他の事業されている方が、日本語話者であるミャンマー人に観光案内させるのは良いとして、許認可事業である旅行会社はやってはいけません(笑)。

さて、最後にバガンのサラトラベルからしますと、本当は世界遺産でなくなってもいいと思ってます。世界遺産になる前も「世界遺産になっていないスーパー遺跡」というイメージがお客さんにあったので、稀少価値という意味ではあまり変わりません。前からそう思っていましたが、やっぱりそうでした(笑)。



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