バガン&ホイアン便り - ミャンマー・ベトナム観光 情報ブログ

ミャンマー&ベトナムにあるサラトラベルの情報発信ブログ

シュエジーゴンパゴダのオリジナルとは?

※2017年9月現在いずれのパゴダとも修復中です。画像は現在のものではありません。
 
現在下層テラス部分を修復中のシュエジーゴンパゴダですが、一般に「ミャンマー中のパゴダの原型となった」とされています。
ですが、たとえばヤンゴンのシュエダゴンパゴダなどは首が長く、本体の部分も小さく、似ても似つかない姿です。しかもバガンを見渡しても、シュエジーゴンと同じようなずんぐりむっくりした形のパゴダは非常に少ないのです。
毎日毎日パゴダを眺めている私は(笑)、この言い伝えにはなにか違和感があると感じていました。

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伝説ではシュエジーゴンパゴダの中にはアノーヤター時代の小さなパゴダがすっぽり入っていると言われていますが、私はそのオリジナルの形は違うと思っています。理由は、ひとつにはいまに残るずんぐり型のものはバガン王朝末期のパゴダに多く、たとえばシュエジーゴンそっくりのミンガラゼディは13世紀のものです。またシュエジーゴンパゴダは16世紀に地震のために倒壊し、大規模な修復が行われたと伝えられています。
 

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では、アノーヤター時代の姿はどんな形をしていたのかというと、アノーヤター王が建てたほかのパゴダを比べると分かります。
またマニアックな話ですみませんが(笑)、アノーヤターの代表的なパゴダは、①シュエジーゴンパゴダ(釈迦のあごの骨を奉納)②シュエサンドーパヤー(釈迦の聖髪を奉納)③ローカナンダパヤー(釈迦の歯を奉納)とされ、王はこの3つによってバガン王都を守護しようとしたわけで、建てられた目的が明白です。
そして面白いことに、王宮のあったオールドバガンに近いシュエサンドーからシュエジーゴンまでの距離と、同じくローカナンダまでの距離は等距離なのです。
 

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ですので、私はシュエジーゴンパゴダも、他の2つと同様やや縦長の本体を持つ形がオリジナルなのではないかと思います。もしそうだとすると、この型はミャンマー中いたるところに見られるパゴダの形なのでしっくりきます。
と同時に、中に納められている仏舎利(あごの骨)はピューのタイエーキッタヤーから持ってきたと言われているので、実はかなり早い段階に建てられたために、これが原型とされるようになったのだと考えています。
 
バガンは考古学調査がほとんどなされていない貴重な場所ですので、今後仏教庁の協力のもと本格的な調査が行われるようになることを期待したいと思います。
 

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バガンで靴を脱ぐことを拒否した観光客が禁固刑に

非常にいやなニュースが入ってきました。
バガンを観光していたロシア人の女性が、靴を脱がずに土足のまま寺院に上がり、脱ぐことを拒否し続けたために、拘束され1ヶ月の禁固刑、さらに入管法違反で6か月を加算される判決を受けたということです。

 

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ソース:MYANMAR TIMES

www.mmtimes.com



「ニャウンウー管区裁判所は、この女性がアーナンダ寺院およびタビニュー寺院、シンミャシンパゴダを訪問した際、いずれも土足のまま上がり、アーナンダ寺院ではそれを見とがめられたものの、靴を脱ぐことを拒否し、逆に該当する法規を持ってきて土足ではいけないという箇所を示すよう主張したために事務局に訴え出られた」としています。そして裁判所は500000チャット(約5万円)の罰金、または禁錮刑としたそうですが、この女性は罰金の支払いも拒否したために服役刑(宗教への冒涜1ヶ月+ミャンマーの伝統・習慣への侮辱6ヶ月)となったようです。


うーん、これは何なんでしょうか・・・。
外野が意見するようなのでコメントは控えた方がいいかもしれませんが、少なくとも私のまわりにはこのような旅行客はいません。。

また身びいきするつもりはありませんが、ニャウンウー入管の人たちは優しいですよ(笑)。
一度観光客の増加に対応するのが難しいと入管職員が言っていたので、「何をしたらいけないか、観光のマナーを入管か観光省でつくるべきだと思う」と言ったことがありますが、ほら言わんこっちゃないという気分です。

おそらく、入管もアーナンダ寺院の事務局も裁判所もすべてのバガン・ニャウンウーの関係者が後味の悪い苦々しい気持ちをしているんだろうと思います。
すみません、今日はいやな話題になってしまいました。

 

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ANA成田→ヤンゴン線の新時刻について

日本からミャンマーへ唯一直行便を運航しているANAですが、10月29日からNH813便の時刻が早まりヤンゴン16時30分着となります。
これによって国内線へ当日乗り継ぎができるようになるというような一部報道がありましたが、私の把握している限りほとんどありません。

まずご注意いただきたいのは、ミャンマー国内線は1時間前チェックインが原則(時刻が早くなる可能性があるため)です。そしてANAでヤンゴンに到着しても入国審査→荷物ピックアップとあるので、現実的に乗り継げる便はないと思います。
なんとかチャレンジされる方でヤンゴン→マンダレーの18時発というのがありますが、乗り継げない可能性があるということはおすすめできません。

ミャンマー国内線は運航状況の面でまだハードルの高い部分があるため、国際線を予約する前に一度よくお調べになってからご旅程を組まれるようにしてください。

 

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ロヒンギャ武装集団について

日本でも報道されているロヒンギャ族の武装集団が警察施設などを襲撃したというニュースですが、ラカイン州の辺境地域でのことなので外国人が訪れる各観光地に影響することはありません。
何か影響が出る可能性が出てきた場合にはこちらを含めご報告したいと思います。

 

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ラカイン州といえば、まもなく世界遺産登録といわれているミャウウー遺跡があります。
実際ここも観光客に開放されていますが、現状ではご案内できない状態です。

ついでながらフィリピンのスールー諸島というところは、ピンクサンドの遠浅の素晴らしいビーチが続いていて、現在まで手付かずのままですが、ここも紛争地帯にあるために観光できません。
諸行無常を感じるこの世の中ですが、いち早く争いがおさまり少しでも平和に近づくように願っています。

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トリップアドバイザーのコメント操作とホテルの情報について

世界のホテルやエアラインのマイレージのお得情報に関する幅広い情報を提供しているLoyaltyLobbyさんが、トリップアドバイザーにコメントするとクレームが操作されることについて言及しています。

 

loyaltylobby.com



この人はカタール・ドーハの5つ星ホテルに宿泊した際に、深夜に間違ってスタッフが頼んでいないアイスバケツを持ってきたこと、ネットが悪かったこと、チェックアウトの際にスタッフに不手際があってカスタマーサービスにクレームを入れると言ったことが、まあ淡々と述べられています(この人はこのホテルグループのメンバーシップの最上級会員です)。
それに対して、トリップアドバイザーはガイダンスの規約をあげ、修正するように指摘します。これを受けて多少修正して星をひとつ下げたら、今度は削除警告が届いたということです。

この中で面白いのは、下方にある読者コメントで、多くの人がクレームを削除されたりした経験があると書いてあることです。

で、何を隠そうこの私もその一人なのですが(笑)、旅行会社の私も実際に泊まったことのあるホテルに50程度コメントを書いていますが、クレームを書いた1件について大幅にコメントが削られ、評価を勝手に最大の5にされてアップされていました(笑)。これには驚きましたが、トリップアドバイザーはこういうことをするんだなと思い諦めました。

私の実感としては、長文のクレームを書くと読む人に具体的な強いイメージを持たせてしまうのか、トリップアドバイザーが嫌がる傾向にあるようなんです。これは当然かもしれませんが、その文章を読んだ人のほとんどが泊まる気が失せてしまいますよね。

これはトリップアドバイザーが宿泊予約に手を出してから顕著になったと思いますが、以前も書きましたが営利企業なのでB TO Bとして取引先の悪口は載せられないとなるのは当たりまえかもしれません。

現在ネット上にあふれる多くの情報のうち、検索上位にくるのはこういった誘導サイトになっている現状では本当の情報を得るのは難しいと思います。トリップアドバイザーだって、最初はただの口コミサイトだったのに、こうやって営利目的に転換してしまうというのはIT系サイトのほとんどがそうですからね。
あと感じますのが、ホテル宿泊でいえば、本来予算やクラス、目的によって分けられるべきものをいっしょくたにして紹介してしまっているのでどこを選べばいいのか分からなくなってしまうということです。


ではじゃあどこの情報を信じればいいのかとなりますが、これについて現地旅行社の私はよく考えます。

私が参考にするのは出張族のビジネスマンの方の宿泊記などです。はっきり言って、海外の都市部のホテル情報でもっとも知識があるのはフリークエントトラベラーのビジネスマンでしょう。この人たちはコスパの良い予算に合わせた宿泊施設の情報はすさまじく持っています。ですのでそういう方のブログを読むと有益かと思います。逆にリゾート地となると難しいところですが、やはり一般の方の口コミを集めて検討するというほかないのではないでしょうか?

私はこの情報過多の現在、本屋にいってるるぶなどの情報誌を改めて読むというのも有効かと思います。なぜかというと、これらの情報誌は読者が何を求めているかという視点があるからです。このプロの目は、たとえば観光にどこに行くかという点においても優れていて、るるぶがはじめてバガンを取材して掲載したときも、私がお客さんに見てほしいと思っていたものと符合するようにうまく取り上げていたので、さすがだなと思ったものです。

さて長くなりましたが、最終的にはトリップアドバイザーやアゴダなどを参考にしつつ、るるぶや地球の歩き方や、個人の方のブログの意見を取り入れて決める、つまり時間をかけて決めましょうということです。
あれ、オチませんでした?ここまで書いておいてすみません。。。

 

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ランナー朝のこと

タイ・チェンマイに13世紀興った王朝にランナー王朝があります。
16世紀にビルマに併合されますが、その間スコータイやアユタヤとは異なる文化圏をつくり、仏教保護に努め繁栄をきわめました。

 

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バガン王朝時代に描かれたビルマ語の石碑がチェンマイで出土していることからも、この地は11世紀バガンの一部でした。ランナー朝が勃興した時期もバガンが滅亡したのと同時期ですので、それを機に独立したと考えられます。

 

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いまではミャンマーとタイの国境と民族の違いから研究自体が別になされていますが、多重層のパゴダといい、ビルマ文字と瓜ふたつのランナー文字といい(実際音韻はほぼ一致しています)、突然滅んだバガン王朝の僧侶たちの行きついた先はランナー朝だったのかもしれないなと、またひとつロマンを感じさせる場所です。
ちなみに、バガンからチェンマイに行くのは、ヤンゴンに行くのとほぼ同じ距離ですから、当然といったら当然かもしれませんね。

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有名なゴールデンバガンレストランに行ってみた!

こんにちは。
今日は番外編です(笑)。
久々に仕事のため日本に一時帰国したので、アンアンやHanako、ポパイなど有名雑誌には取材を受けるほど有名な「ゴールデンバガンレストラン」にお邪魔してきました。

 

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ここはシャン出身のご夫婦が切り盛りするミャンマー料理レストランですが、非常に人気が高く予約でいっぱいとなる日もけっこうあるそうです。
曙橋など3つの駅の中間にありますが私は四谷三丁目から行きました(徒歩7分ぐらいでしょうか)。

 

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私が注文したのは3つ、大人気のひよこ豆チャーハン、シャンの豚肉のソーセージ、豚肉と高菜の甘酢煮込みです。

 

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シャン料理はもともと日本人にとって食べやすい味なのですが、こちらでは本当に日本人好みの家庭料理といった感じで美味しかったです。
私はミャンマービールを頂いておりましたので、特に豚肉のソーセージはおつまみにちょうど良かったです。

 

それから、いまやプレミアが付いてしまったレッドマウンテン(シャン州ワイン)も時々入荷するそうですので、もしあったら飲んでみては如何でしょうか?

 

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奥様のモモさんはもともとガイドさんだったこともあって、いろいろな話に精通しています。その人柄といいお話といい一度会っただけでミャンマーが好きになるような存在かもしれませんね。
ご主人も仕事熱心なおだやかな方で本当に良いお店だと思いました。また帰国する際には寄らせてもらいたいと思います。


■■ゴールデンバガンレストラン■■
住所:新宿区富久町8-20 カーサ富久町 1F
電話:03-6380-5752
最寄り駅: 曙橋駅などから徒歩約5分
営業時間:昼 11:30~14:30夜 17:00~22:00

 

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