バガン&ホイアン便り - ミャンマー・ベトナム観光 情報ブログ

ミャンマー&ベトナムにあるサラトラベルの情報発信ブログ

ミャンマーナショナル航空の巨額赤字

ミャンマーのフラッグキャリアであるミャンマーナショナル航空(MNA)が、企業化され国際線を就航したにも関わらず、2016年からの経常損失が1370万米ドルになる見込みだと、航空情報サイトSmart Aviation Asia-Pacificが伝えています。

smartaviation-apac.com

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この記事の中で、その理由を整備費用の高騰や従業員コストの負担によるものだとしていますが、新機材導入のために中国から借り入れた5430万米ドルにものぼるローンの利息なども重くのしかかっていると書かれています。

同エアラインは2015年から国際線運航に進出、香港や成都、シンガポール、バンコク、チェンマイ、プーケットに就航しましたが、定期運航の糸口は見えず、いつ乗れるのかはっきり予定が組めないというのが実感です。

ミャンマーのエアラインを取り巻く環境は今後過酷なものにならざるを得ないでしょう。まず観光客増加を見越して、新規の国内線運航会社が乱立したあとで一気に搭乗客数が減少、それによって多くの新規参入キャリアが撤退、以前からあったエアバガンやエアマンダレーも運航を取りやめています。

さらに国際線は周辺国には既に欧米とのコードシェアで強い集客網を持つバンコクエアウェイズや着々とルートを増加させているエアアジアなどが根を張りめぐらしていますので、そこに割って入っていくのは相当難しいと思います。またバガンやヘーホー、ガパリあたりに国際線発着ができるようになると、もうアウトですよね。

今後は国内旅行向けに鉄道利用も期待されていますので、ミャンマーナショナル航空が体質改善したとしてもどこに販路を求めていくのか不透明なところです

ちなみに先日日系メディアで同エアラインが民営化するという報道をされていましたが、どこがソースなのか分かりませんが、競争力という意味ではミャンマー国際航空(MAI)と合併しちゃった方が良いのではないでしょうか?

AIR KBZもころころ時刻変更をするようになり、2014年頃の方がまだましでした。運航自体はまともだけどアメリカの制裁を受けていて運営に支障があるヤンゴンエアウェイズといい、こうなったら国際線を1社、国内線を2社ぐらいにまとめてやり直した方がいいのではないかと思ってきます(笑)。

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国立ジオパークに5地域を指定

ミャンマー科学振興会のタン・トゥン氏はポッパ山(マンダレー管区)、インドージ湖(カシン州)、インレー湖(シャン州)、ティンタウン湖(ザガイン)、ズエガビン山(パアン)の5つを国立ジオパーク(地質公園)に指定し、最初にポッパ山を今年中に指定する予定だと発言しました。

ソース:

www.mmtimes.com

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ミャンマータイムズの記事の中では同氏は、既に調査を完了していて現在認可を待っているのだということです。またその後、ポッパとバガン地区をひとつにして、同じカテゴリーにあるユネスコ世界ジオパークへの登録を目標としていきたいと意気込みを語っています。

さて、まもなくバガンも世界遺産登録を果たしそうだと各紙で報道されていますが、このジオパークもそうですが何のために国際的な遺産登録をさせたいのか、またそのあとどうしていくのかという計画と実施がもっと大事だと思います。

実際ユネスコはオールドバガンの遺跡保護地域にある5つのホテルとビューイングタワーの撤去または移設を条件づけるという発言もあり、「こんなことならやめておけばよかった」ということだけにはならないよう、各所協議して進めていくべきではなかったかと思います。

特にオールドバガンのホテルは日系のホテルも含まれていますが、明白に半永久的な売上(他地区のホテルと比べロケーションがあまりに違うので永久的に差別化される)があがる場所から、普通の場所に誰が移ってあげると言うのか、そこには景観保護など崇高な目的がないとできないと思います(ホテルにないと言っているわけではありません)。

さらにバガンホテル・リバービューなどは先日タイのセンタラホテルグループにリブランドすると発表されたばかりです。実際世界遺産になって、数年以内に移転しなけらば遺産登録を撤回するとなっても、このホテルたちは、まったくお構いなしでしょう(実際世界遺産登録に反対しているホテルもあります)。

あまりに複雑な存在価値があるバガン遺跡ですが、私はもし膠着状態に陥ったら、バガンを一旦お寺さんに返すというのがもっとも相応しいかなと思いますが、まあ実現はしないでしょうね(笑)。

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春秋航空がヤンゴン⇔上海線を新規就航!

上海を拠点とするLCCの春秋航空は、2019年7月1日から上海(PVG)=ヤンゴン線の直行便を開設すると発表しました。
運航は週4便、機材はエアバスA320だということです。なお気になる料金はドルベースで片道USD168~/往復USD339~(いずれもサ・諸税込)となっています。

 

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■運航スケジュール

上海→ヤンゴン
9C6243 PVG 2305 – 0245 RGN 320 月・水・金・日
ヤンゴン→上海
9C6244 RGN 0345 – 0955 PVG 320 月・火・木・土

機材がリクライニングのできないエコノミークラスのみですので、夜間はちょっときつそうですが、JALのマイレージなどを使った上海⇔日本を乗る方にとっては乗り継ぎ1回でヤンゴンですので、そういった使い方はできそうです。

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■詳しくは春秋航空ウェブサイトにて

jp.ch.com

※元記事:

tokuhain.arukikata.co.jp

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条件付きの世界遺産

興味深いニュースが入ってきました。
ユネスコの専門家が“今年の世界遺産委員会によってバガンは登録を果たすかもしれない。だが、もしミャンマー政府がバガンを登録し続けたいのであれば、遺跡の保全を厳しく管理していく必要がある。またそれには、遺跡地区にあるホテルの移転も含む長期的な計画の実施が含まれるであろう。”と述べたと一般紙フロンティアミャンマーが伝えています。

ソース:

frontiermyanmar.net

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とうとう出ました。
実は遺跡地区である、オールドバガンのホテルは15年以内に移転しなさい、というのは何度もニュースになっていましたが、これまでミャンマー政府の意見としか伝わってこなかったのですが、今回の記事ではユネスコのオフィサーが発言したとなっています。

またこのオフィサーは続けて、「イコモス(世界遺産諮問機関)の求めるもっとも大きな課題は、遺跡付近にあるホテルの移転である。イコモスはこの問題を2年以内に解決するよう求めている」と言ってます。

現在オールドバガンには5つのホテルがありますが、いずれも軍政時代に政府高官と癒着して建設されたホテルです。その後現在のNLD政権になってから、遺跡を保護するためにも新ホテルゾーンに移転すべきだという声が上がりますが、ホテル側が猛反発し、現在まで反対の立場を貫いています。

さて、これからどうなるか分かりませんが、旅行会社の私には言いにくいところですが、本当にバガンの景観という意味では、移転してくれた方が間違いなく良いですよね。記事の中でも、これまで移転計画の実施はほとんど進展をみなかったと書かれていますが、世界遺産になった後に取り消しとなったら今度は政府にとって恥をかかされることになりますので、政府としては苦しい立場ですね。

ただお隣りのタイでは、ピピ島の環境保全がまだ確保できていないと言って、観光客の入島制限が延長になりましたね。またフィリピンのボラカイ島も排水処理施設の整備のため、ドゥテルテ大統領の鶴のひと声で本当に全島閉鎖しました。ミャンマーでもこの機会にぜひ、本当の意味でバガンが良い方向に向かうことを心から願っています。

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エアカンボーザに異変あり(第2弾)

ミャンマー国内線最大手のAIR KBZですが、昨年末に度重なる時刻変更を頻発させ、時刻変更のご案内が大変だったという記事を書きましたが、更に驚くような事態となっています。

※前回はコチラ↓
saratravel.hatenablog.com



今月ローシーズンの運航予定が改正されましたが、それを見ますと、なんと主要路線であるバガン⇔マンダレーが8月まで往復とも全便運休となりました…。
こんなことは今年がはじめてです。

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その上、バガン→ヘーホーも、昨年まで3便予定されていましたが、3便のうち2便が欠航となりました。
もうびっくりです。

観光客が減る5月~9月までのローシーズンはもともと減便しますが、3年前まではAIR KBZとマンヤダナーポン航空が共同運航していました。当時はAIR KBZの運航が安定していたのと、観光客の増加を見込んでいたために、AIR KBZはその年限りでコードシェアを解消します。

困ったマンヤダナーポンはミャンマーナショナルと組んだり、ゴールデンミャンマーと組んだりして運航計画の安定化を図りますが、その後の飛行実績をみますと、フライト1ヶ月前からの変更がほとんど発生していませんので、うまくいっていると言っていいと思います。昨年実績で言えば10月からのハイシーズンも変更が少なく、運航状況は非常に良好です。

一方、袖にした形のエアカンボーザですが、オペレーションが混乱して去年から不安定極まりません。空席を埋めようと突然料金体系を変えて安売りしたりするもので、お客さんからクレームが出ているという話も耳にしています。

当社では運航状況を常にモニタリングし、お客様のご搭乗、ご旅程に影響が出ないよう予約発券していますが、ご自身で手配される際には、“代替便が同時間帯にないフライトは手配しない” これが鉄則だと思って、よくよくご検討の上手配されてください。

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バガンの気球4社目はSTT BALLOONING!

バルーンズ・オーバーバガン,オリエンタルバルーニング,ゴールデンイーグルの3社が運航しているバガンの気球遊覧ですが、昨シーズンより4社目となるSTT Ballooningが運航を開始しています。

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なぜ今になってご紹介しているかと言いますと、実績のない運航会社って誰が予約しますか?笑
だから私の会社では1シーズン待って現地で様子を見て、それで手配を開始することにした次第です。
ざっと見てきた感じ、特に他社とサービスが異なるわけではありませんでしたが、軽食はちょっとショボい(失礼)感じでしたので、さっそく「高いんだから、もうちょっとゴージャス感を出したら?」と言っておきました(笑)。

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また、正確に把握しておりませんが、飛んでいたのはスタンダードばかりだったような気がします。
私としては人気のゴールデンイーグルとオリエンタルバルーニングが取れなかった場合に3番手として検討するという立ち位置かと思います(なぜだか分かりませんがバルーンズ・オーバーバガンはほとんど予約が入りません。多すぎてサービスの質が落ちると思われているんでしょうかね)。

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いずれにしましても、バガンの気球は非常に人気が高いですのでお早めにご検討ください。


■運航会社: STT Ballooning
☆運航地: バガンのみ
☆料金:
 スタンダード USD330(収容:12~16名)
 プレミアム USD410(収容:8名)
☆運航日: 2019年10月7日~2020年4月10日

↓ご予約・お問い合わせはコチラまで

www.sara-tour.com

※元記事:

tokuhain.arukikata.co.jp

 

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バガン遺跡が禁煙地区に!?

おはようございます。
今月末からアゼルバイジャンで行われる世界遺産委員会で、バガン遺跡が世界遺産に登録されるか決議されますが、その登録名が「バガンの考古地域と記念建造物群」(Bagan Archaeological Area and Monuments)になってるようですよ。これが公定訳になるか知りませんが、いったい誰がつけたんでしょうかね。いかにもって感じですが、のどかなバガンが仰々しくなっちゃいました(笑)。

ところで昨日遺跡管理委員会において、バガン遺跡の主要観光スポットなどを全面禁煙地区に指定しようという会議が開かれたと政府系新聞グローバルニューライトオブミャンマーが伝えています。


 ソース:

www.globalnewlightofmyanmar.com

 

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この中で、バガン・ニャウンウー空港や、病院、学校、インフォメーションセンター、考古学博物館、夕日鑑賞スポットなどバガン・ニャウンウー地区にある主要な29の施設と17基のパゴダで全面禁煙とする計画で、今年7月からプロジェクトをスタートさせるということだそうです。

ただ禁煙もいいですが、木造建築ほとんどないですからね、遺跡には。またコンヤ(噛みたばこ)禁止ならわかりますが、元々喫煙率低いんですよね。
ドローンの徹底禁止とか小さなパゴダへの違法登楼の取り締まりとか、バガンにはまだまだやるべきことが山ほどあるような気がします。
あと、私にもし決定権があったら、電線の地中化ですとか、オールドバガンからパヤトンズ遺跡群まで一般車両通行の全面禁止、商業看板の全撤去とかやりたいですね(笑)。あれ、私の村じゃなかったですか?はは

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